上昇星座(アセンダント)とは——出生時刻と出生地が要る理由
上昇星座は性格の型ではなく、天の座標です。生まれたその瞬間、その場所で、黄道が東の地平線を越えていた度数——それが上昇点で、その度数を含む星座が上昇星座です。上昇点は1日で黄道を一周し、4分でおよそ1°進みます。誕生日だけでは決まりません。
上昇星座は空の位置です
生まれた土地で東を向いていると想像してください。地平線は円で、黄道もまた、天の赤道に約23.4°傾いたもうひとつの円です。二つの円が交わる東側の点が上昇点で、黄経の度数で表されます。
地球は1日に一回転しますから、24時間のうちに十二星座がひととおり東の地平線を通ります。太陽が1日かけて進む約1°を、上昇点は4分で進みます。違いは、この速さの差です。
本サイトは上昇点を、グリニッジ平均恒星時と出生地の緯度経度、黄道傾斜角から求めます。ここまでは算術で、生成された部分はありません。書かれるのは、そのあとの解読だけです。
4分で1°——「だいたい朝」では足りません
1日は1440分、一周は360°ですから、4分の時計時間が1°の自転にあたります。1星座は30°、平均すれば2時間で1星座が昇る計算です。
ただし平均は多くを隠します。黄道は地平線に対して斜めに寝ているため、急に昇る星座と、這うように進む星座があります。東京の緯度(北緯およそ35.7°)では、魚座と牡羊座が約1時間18分、獅子座と蠍座は約2時間27分。「昼ごろ」という記憶は、三つの上昇星座をまたぎ得ます。
30分の誤差は星座の中ほどなら問題になりませんが、境目の近くでは答えが変わります。境界に近い結果には、聞こえのよいほうを選ばずに、近いと申し添えます。
出生地が式に入る理由
経度は、その瞬間に空がどこまで回っていたかに答えます。札幌と福岡は同じ日本標準時ですが経度は約11°離れ、自転にすれば40分あまりの差です。同じ時刻に生まれた二人が、同じ東の地平線を見ていたわけではありません。
緯度は、黄道が地平線を切る角度に答えます。赤道に近いほど十二星座は均等に昇り、離れるほど差が開きます。入力は市区町村までで十分です。
1948年から1951年の夏時間
出生届に記されるのは壁の時計の時刻で、天文計算が要るのは世界時です。あいだの時差は定数ではなく、その土地のその日の制度です。
日本標準時はずっと UTC+9 だと思われがちですが、1948年から1951年まで、日本は初夏から初秋に夏時間を実施しており、時計は UTC+10 でした。1949年7月の東京の時刻を UTC+9 として戻せば1時間ずれ、上昇点にして15°、半星座分になります。本サイトは IANA タイムゾーンデータベースを出生のその瞬間で評価しますので、この4年間も正しく換算されます。
時刻が見つからないときは、上昇星座を保留にして太陽と月を読むほうが確かです。探し方は〈出生時刻がわからない場合にできること〉にまとめました。
太陽星座との、感じの違い
太陽星座が季節なら、上昇星座は時刻です。伝統は太陽を「何に向かっていくか」、上昇点を「現れ方」——歩き方、最初のひとこと——として読んできました。
上昇点は第一ハウスの起点でもありますが、本サイトが計算するのは太陽・月・上昇の三点だけです(範囲は〈算出方法〉に)。伝統の語彙であって、宣告ではありません。