新月と満月の意味——月相・月齢と、八つの月の名前
月相とは角度のことです。地球から見て太陽と月がどれだけ離れているか——0°なら新月、180°なら満月、一巡りに平均29.53日。月そのものはどの晩も半分が照らされていて、変わるのは見る向きだけです。月齢は、その一巡のどこにいるかを日数で数えたものです。
月相は角度です
太陽・地球・月がつくる角を離角といいます。0°が新月(朔)、90°が上弦、180°が満月(望)、270°が下弦。照らされて見える割合はこの角度だけで決まり、(1 − cos θ) ÷ 2 と書けます。半月の縁がまっすぐなのは、明暗の境目の円を真横から見ているからです。
角度は、見える時刻も決めます。満月は太陽の正反対ですから、日が沈むころ昇り、真夜中に南中し、夜明けに沈みます。新月は太陽と同じ方向で昼の空を渡るため、見えません。角度は星座にも換算でき、180°は六星座分——満月は太陽の向かいの星座に立ちます(月相と月星座がなぜ別の量なのかは〈月星座とは何か〉に)。
29.53日と27.32日
月が黄道を一周して同じ星座に戻るのは27.32日、恒星月です。満ち欠けの一巡は29.53日、朔望月。差の2日あまりは、追いかける相手も動いているために生じます。
月は1日に約13.18°、太陽は約0.99°進み、隔たりは1日に12.19°ずつ開きます。360をこれで割れば29.53日。本サイトの月の級数に入る平均離角の項も、1日あたり12.19074912°で増えます。天球は1時間に15°回りますから、この12.19°は、月の出が毎晩50分ほど遅れる理由でもあります。旧暦に閏月が要るのも同じ差です。
八つの名前——三日月から有明月まで
本サイトが用いるのは、新月、三日月、上弦の月、十三夜月、満月、寝待月、下弦の月、有明月の八つ。半分は形の名で、半分は時刻の名です。「弦」は弓の弦、半月のまっすぐな側を指します。西に沈むとき弦が上を向くから上弦、と説明されます。
面白いのは時刻の名のほうです。月の出は毎晩50分ずつ遅れますから、十七夜は立って待ち(立待月)、十八夜は座って待ち(居待月)、十九夜は寝て待つ——寝待月です。三日月は朔から三日目の月、有明月は夜が明けてもなお空に残る月。さきほどの12.19°が、そのまま暮らしの言葉になっています。
ただし本サイトはこの八つを、朔望月を八等分した区間(およそ3日16時間半)の名として使います。もとは夜数の名ですから、近似です。
新月と満月、そして今日の月相
新月は、空にありながら見えない月です。伝統がここに置いてきたのは、まだ形をとっていないもの——意図、着手、口に出す前の計画でした。新月の願い事も、この連想の新しい形です。
満月には隠れる場所がありません。太陽と180°、黄道の向かいです。読まれてきたのは成就であり、同時に対立です。向かい合う二つの星座——太陽が牡牛座なら月は蠍座——が同じ強さで鳴る、という読み方をします。満月が眠りや気分を乱すという言い伝えは、本サイトでは伝統として扱い、確かめられた作用とはしません。
/daily は、その日の月相を名前と図(満ちる側が右)で示し、照らされている割合も当日の文章の前提に入ります。月相は、基準の朔——2000年1月6日18時14分 UTC——から平均朔望月で数えたものです。実際の朔や望は名前の中心から半日ほどずれ得ますから、分単位の満月暦は掲げません。